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羽賀 勝洋; 寺田 敦彦*; 神永 雅紀; 日野 竜太郎
日本原子力学会誌, 42(8), p.821 - 824, 2000/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)大強度陽子加速器を用いた次世代の中性子源として設計検討を進めている水銀ターゲットについて、陽子ビームの入射方向に対し水銀の流れが直交するクロスフロー方式ターゲット構造の有効性を確認するため、アクリル製の実規模水銀ターゲットモデルを製作して非加熱の水流動実験を行い、PIV(Particle Image Velocimetry)法で流速分布を測定した。並行して、水流動条件下での流速分布解析を行い、実験結果と比較検証した。その結果、ターゲット内の発熱密度分布に応じたクロスフロー方式の流量配分を達成できる目処を得た。また、標準K-モデルを用いた解析で、全体的な流動パターンの特徴を再現することができた。
野邊 潤*; 松本 昌昭*; 長坂 和佳*; 丸山 健太郎*
JNC TJ8400 2000-006, 232 Pages, 2000/05
本研究では、昨年度までに構築した連続体モデルによるニアフィールド多孔質岩盤中の水理/核種移行評価手法を用いて、地下水流動を特徴付けるパラメータを変化させた場合の解析を行うと共に、手法の拡張性を考慮した信頼性評価を行った。具体的には下記の項目を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手法を用いて、第二次取りまとめに即したパラメータ設定による解析、および入力フラックスの変化に伴う影響評価を行った。・一次元核種移行解析コード「MATRICS」における、逆ラプラス変換手法の違いによる適用性把握を行った。・多要素版MATRICS(以下m-MATRICSとする)を用いて核種移行解析を行い、従来のMATRICSによる解析結果と比較し、不均質場における核種移行計算へのm-MATRICSの適用性の検討を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手順を統合化した環境の整備を行った。
羽賀 勝洋; 須々木 晃*; 寺田 敦彦*; 石倉 修一*; 勅使河原 誠; 木下 秀孝; 小林 薫*; 神永 雅紀; 日野 竜太郎
JAERI-Tech 99-081, p.43 - 0, 1999/11
中性子科学研究計画の下で現在検討中の重水冷却方式固体ターゲットについて、タングステンをターゲット材とし、その冷却性、冷却水の体積割合、及び熱応力を主な設計条件として一次元の概略評価を行いターゲット板の厚さ配分を決定した。さらに二次元の熱応力解析を行い、厚さ配分の妥当性を確認した結果から、40枚のターゲット板を6つの冷却流路に分割し、それぞれをワンスルーで冷却する構造を提案した。次に、汎用流動解析コードを用いて流動解析を行った結果、ターゲット板間流速で1m/sから10m/sの広い範囲にわたって均一な流量配分を実現できる見通しを得た。また、圧力損失は1.5MW及び2.5MW規模の固体ターゲットを冷却するために必要な板間流速である5m/s,7m/sで、それぞれ0.09MPa,0.17MPa程度であることがわかった。
寺田 敦彦*; 神永 雅紀; 木下 秀孝; 日野 竜太郎; 内田 博幸*; 安保 則明*
JAERI-Tech 99-073, p.42 - 0, 1999/11
原研では、中性子科学研究計画の下で、大強度陽子加速器(ビーム出力5MW)による中性子散乱施設の建設を計画している。本施設の核破砕中性子源となる水銀ターゲットについては、ターゲット材となる水銀による構造材のエロージョン低減と局所的な高温領域の抑制等の工学的課題が懸案となっている。そこで、これらの課題を改善するための構造概念として案内羽根を用いるクロスフロー方式のターゲット構造を提案し、内部流動特性の解析評価を行った。その結果、ターゲット先端部のビーム窓方向に対して案内羽根を延長し、また、補助羽根を設置することなどの方策で、発熱密度に応じた水銀の流量配分を実現できる目処を得た。この成果をもとにして、水流動条件下で解析結果を検証し、ブレード構造の有効性を確認するため、アクリル製の水銀ターゲットモデルを製作した。
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PNC TN1410 97-034, 338 Pages, 1997/09
本書は、新型転換炉(ATR)のATR熱水力設計技術について、「ふげん」の設計技術から高度化を図るための研究を実施し、その妥当性等について、学識経験者の審議を通して集大成したものである。ATR実証炉の開発において「ふげん」の開発で培われた解析手法、解析コードを基に「ふげん」の運転実績等を踏まえつつ、設計手法の改良を行っており、それを基にATRの熱水力設計手法の高度化を図っている。特に熱的余裕の指標については、「ふげん」のMCHFRからMCPRに変更し、確率論的な評価手法を開発・導入している。このため、熱的余裕の評価の観点から特に重要な限界熱流速、圧力損失係数等の相関式については、実規模試験データとの対比により、その妥当性を検討した。また、チャンネル流量配分解析コードHAPI(AQUERIOUS)については、「ふげん」におけるチャンネル流量測定データとの対比により計算精度を確認した。さらに、バーンアウト発生確率解析コードDERIV-1については、モンテカルロ法による解析手法及び解析に用いられるデータベース等の妥当性を検討した。このほかに、熱水力安定性、炉心安定性、自然循環時の冷却性及び重水温度分布特性の評価手法について検討した。なお、本書のATR実験炉に係わる検証等には、通商産業省委託事業である新型転換炉技術確証試験の成果を用いている。
羽賀 勝洋; 日野 竜太郎; 数土 幸夫; 滝塚 貴和; 向山 武彦; 小川 徹
Proc. of Int. Conf. on Future Nuclear Systems (Global'97), 2, p.1291 - 1294, 1997/00
ヘリウム冷却型消滅処理専焼炉の燃料要素は直径約1.5mmのTRU燃料粒子を充填したラジアルフロー型充填層構造である。充填層内の局部的な温度上昇を防ぎ燃料粒子の健全性を確保するためには、燃料要素内の冷却材流量配分を均一化する必要がある。そこで、模擬燃料粒子としてアルミナ粒子を充填した模擬燃料要素を用いて、常温の空気を0.02m/s(燃料要素入口での流速は140m/s)で流入させたときの燃料要素からの吹き出し流速分布をピトー管を用いて測定した。その結果、燃料要素上部と下部で流出速度が大きく、中間部からの流出速度は非常に小さいことがわかった。このような燃料要素内の流量配分を多数のT型枝管が連結された配管群でモデル化し解析した結果、実験データとほぼ同じ傾向の流量配分が得られた。このことにより、T型枝管モデルを用いて燃料要素内の流量配分をシミュレートできる見通しを得、今後、改良を加えて最適な燃料要素構造を決定することとした。
佐々木 敏彦*; 井戸 勝*; 原 俊治*
PNC TJ9582 96-001, 11 Pages, 1996/03
「常陽」移行炉心における炉心管理に資するため、運転監視コードシステム"MAGI"を用いて、MK-II燃料とMK-III燃料が混在する移行炉心における集合体毎の冷却材流量配分を計算し、設計計算値と比較することで"MAGI"の流量配分計算機能を検証した。全ての移行炉心において、MK-III燃料集合体の冷却材流量は、設計計算値と比べて0.3%以内で一致し、"MAGI"の計算結果が妥当であることを確認した。MK-II燃料については、"MAGI"の定数ファイルに入力されている圧力損失データの違いに起因して、設計計算値よりも最大2%大きくなることがわかり、MK-II燃料の圧力損失データの見直しが必要であることが明らかとなった。
佐藤 泰生*; 佐田富 道雄*; 川原 顕麿呂*
PNC TJ9614 94-001, 59 Pages, 1994/03
垂直気液二相流系におけるサブチャンネル間のクロスフローは、乱流混合、ボイド・ドリフト、および差圧混合の三つの成分から成るといわれている。このうち、各サブチャンネルにおける両相の流量が管軸方向に変化しない平衡流では、乱流混合のみが生じる。これに対し、非平衡流では、一般的には、これら三成分が共存した状態となる。本研究では、このような非平衡流について、管軸方向への流れの再配分過程に及ぼすサブチャンネル間差圧の影響を実験的に調査している。実験には直径16mmの二つの同一サブチュンネルからなる流路を使用し、これら二つに空気と水を不均一に導入することによって、サブチャンネル間に差圧のある場合とない場合のいくつかの非平衡流を実現した。そして、各サブチャンネルにおける管軸方向の空気と水の流量分布、ボイド率分布、片方のサブチャンネルに両相のトレーサーを注入した時の濃度分布のデータを、サブチャンネル管差圧分布のデータと共に得た。さらに、これらのデータを分布して、上述の三成分に対応する空気と水の横方向速度を求め、それらの速度に及ぼすサブチャンネル間差圧の影響を調べた。
貝瀬 興一郎*; 金城 秀人*; 矢野 真理*; 伊藤 邦博*; 宝珠山 健*
PNC TJ1214 92-007, 105 Pages, 1992/07
FBRの開発推進の為に、高速増殖原型炉もんじゅ(以下、もんじゅとします)の更なる活用と言う観点から、炉心の高性能化を目指す必要がある。このため、「線出力の向上」、「燃焼度の向上」、「照射試験能力の向上」を目標とした炉心特性の詳細評価を行った。1)燃料仕様の検討 出力の低い照射用特殊燃料集合体装荷に伴う炉出力低下を補う為の集合体出力増加(約7.5%)を被覆管許容最高温度の上昇で吸収する考え方を基準として、燃料仕様を検討した。2)炉心核特性の解析・評価(1)1)で設定した燃料仕様に基づき炉出力を維持しつつ、照射用特殊燃料集合体を20体装荷出来る様に炉心高さを1mと高くした炉心仕様のもとで、照射用特殊燃料集合体の本数をパラメータに炉心のサーベイを行い、目標性能(最大線出力480W/cm以下、炉心部取出平均燃焼度10万MWd/t)を達成する炉心を構成した。これをもとに、炉中心に計測線付き集合体(INTA)を1体、照射用特殊燃料集合体を9体を装荷する炉心を選定し一連の炉心特性解析を実施した。(2)制御棒(調整棒、後備炉停止棒)のB/SUP10重量をMK1標準炉心と同一とした場合の選定炉心の制御棒反応度価値解析を高燃焼度平衡炉心初期を対象に行った結果、次のことが明らかになった。(3)高燃焼度平衡炉心末期を対象に、選定炉心の反応度係数(ドップラー係数、密度係数、温度係数、出力係数等)を解析した結果、定格出力時の温度係数及び出力係数は負に保たれており原子炉に固有の安全性を与えていることが確認できた。3)炉心熱特性の解析・評価 高度化炉心の燃料仕様及び炉心出力・燃焼特性評価結果に基づき、炉心熱特性を評価し熱設計上の成立性を検討した。主な結果は以下のとおりである。4)研究開発計画の立案 今回選定した高度化炉心を達成するために必要な研究開発計画を立案し、今後の研究開発計画を明確化した。
吉田 浩; 榎枝 幹男; 平田 慎吾*; 怡土 英毅*
JAERI-M 92-070, 45 Pages, 1992/05
国際熱核融合実験炉(ITER)用ブランケットとして我が国は、多層構造ペブル充填型ブランケットの開発を分担している。本ブランケットはLiO層3、Be層9及び冷却材層5から構成されており、ブランケット内の温度分布形成及び除熱は冷却材層の夫々における冷却水流量の制御によつて達成する。従って冷却材ヘッダー部における流量の配分制御は極めて重要な課題となる。標記試験装置はITER工学R&Dの初年度計画に従って製作したものである。装置は、模擬冷却パネル3層(並列)、核発熱率模擬用ヒータ、アフタークーラ、冷却水加圧器、循環ポンプ、冷却水ヘッダー等で構成されている。これにより、ITERブランケット設計条件(温度:100C以下、圧力:1.5MPa)におけるヘッダー部流量配分試験を幅広い条件で行うことが可能である。
日野 竜太郎; 高瀬 和之; 宮本 喜晟
日本原子力学会誌, 32(10), p.996 - 998, 1990/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)HENDELの多チャンネル試験装置を用いて、高温工学試験研究炉燃料体の安全性試験の一環として、燃料チャンネルが閉塞したときの燃料体カラム内の流量配分等を調べる試験(流路閉塞試験)をヘリウムガス雰囲気中で行なった。このとき、模擬燃料体カラムに設けられた12本の燃料チャンネルのうちの1本を90%閉塞させた。燃料チャンネルに挿入した模擬燃料棒を加熱しない等温流動条件下では、閉塞させた燃料チャンネルを流れるヘリウムガス流量は平均流量よりもかなり少なく、その偏差はレイノルズ数が約2300以上において30%~33%のほぼ一定値であった。加熱した場合には等温流動下ほどの減少はみられなかった。これは、黒鉛ブロックを介して各燃料チャンネル間を移動する熱量により加速損失が変化するためと考えられる。
日野 竜太郎; 高瀬 和之; 宮本 喜晟
JAERI-M 90-163, 45 Pages, 1990/09
高温工学試験研究炉燃料体の安全性試験の一環として、燃料チャンネルが閉塞したときの燃料体カラム内の流量配分等を調べる試験(流路閉塞試験)をHENDELの多チャンネル試験装置を用いて行なった。試験は、模擬燃料体カラムに設けられた12本の燃料チャンネルのうちの1本を90%閉塞させ、ヘリウムガス雰囲気中で行なった。燃料チャンネルに挿入した模擬燃料棒を加熱しない等温流動条件下では、閉塞させた燃料チャンネルを流れるヘリウムガス流量は平均流量よりもかなり少なく、平均流量に対する偏差はレイノルズ数が約2300から14000において28%~33%であった。加熱した場合には等温流動下ほどの減少はみられなかった。これは、黒鉛ブロックを介して各燃料チャンネル間をかなりの熱が移動して、チャンネルの加速損失が変化するためと考えられる。
高瀬 和之; 日野 竜太郎; 宮本 喜晟
JAERI-M 90-118, 34 Pages, 1990/08
HENDELに設置されている燃料体スタック実証試験部の多チャンネル試験装置(T)は、HTTRの炉心1カラムを実寸規模で模擬した大規模試験装置である。今回実施したクロス流れ試験は、黒鉛ブロックの外周から冷却材流路内に平行ギャップを通ってクロス流れを生じる場合の燃料体の熱流動挙動を調べることを目的としたものである。クロス流れは、鉛直方向に積み重ねた黒鉛ブロックのうち、加熱流域の上部から3段目と4段目のブロック間に設定した平行ギャップによって強制的に発生させた。ギャップ幅が0.5~2mmの範囲において、加熱した際のクロス流れ量はTに流入する総ヘリウムガス流量の半分ほどであった。また、クロス流れ量はギャップ幅が減少するにつれてNo.1~6流路から成る内側流路よりもNo.7~12流路から成る外側流路に多く流れ、クロス流れが冷却材流路間の流路間の流量再配分や燃料棒の温度分布に大きな影響を及ぼすことがわかった、
日野 竜太郎; 高瀬 和之; 丸山 創; 宮本 喜晟
JAERI-M 90-033, 37 Pages, 1990/03
大型ヘリウムガスループ(HENDEL)の燃料体スタック実証試験部(T)では、12本の電気加熱方式の模擬燃料棒を挿荷した燃料体1カラムの実寸大模型「多チャンネル試験装置」を用いて、ヘリウムガスを1000Cまで加熱する高温試験を行なった。本報は、模擬燃料体カラム内の発熱分布を均一にした場合と、傾斜状に変化させて実機燃料体カラム内の発熱分布を模擬した場合の高温試験結果についてまとめたものである。12本の模擬燃料棒の発熱量を均一にした試験では、ヘリウムガスはほぼ一様に配分されること、熱放射による伝熱量は燃料棒表面温度とともに増大して層流域では20%以上に達し、熱伝達率の平均的特性は従来の試験結果とよく一致した。また、傾斜出力試験では、3次元温度分布解析によりブロック水平断面内の温度差はかなり小さいことが分かった。
日野 竜太郎; 高瀬 和之; 丸山 創; 宮本 喜晟
JAERI-M 90-017, 58 Pages, 1990/02
高温工学試験研究炉用燃料体の熱設計および安全性の評価に寄与するため、大型ヘリウムガスループ(HENDEL)の燃料体スタック実証試験部(T)では、模擬燃料体カラム模型「多チャンネル試験装置」を用いて、ヘリウムガスを750Cまで加熱する中温試験を行った。本報は、模擬燃料体カラムに装荷した12本の模擬燃料棒の発熱量を不均一にした場合と、傾斜状に変化させて実機燃料体カラム内の発熱分布を模擬した場合の中温試験結果についてまとめたものである。本試験により、極端な発熱分布及び実機相当の発熱分布における流量配分特性、黒鉛ブロック内温度分布特性等が明らかとなった。
日野 竜太郎; 丸山 創; 高瀬 和之; 宮本 喜晟; 下村 寛昭
日本原子力学会誌, 31(4), p.470 - 476, 1989/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉(VHTR)燃料体の熱設計および安全性の評価に寄与するため、大型ヘリウムガスループ(HENDEL)の燃料体スタック実証試験部(T)に12本の電気加熱方式の模擬燃料棒を挿荷した燃料体1カラムの実寸大模型「多チャンネル試験装置」を用いて、ヘリウムガスを1000Cまで加熱する高温試験を行った。本報は、模擬燃料体カラム内の発熱分布を均一にした場合と、傾斜状に変化させて実機燃料体カラム内の発熱分布を模擬した場合の高温試験結果について報告するものである。12本の模擬燃料棒の発熱量を均一にした試験では、ヘリウムガスはほぼ一様に配分されること、熱放射による伝熱量が相当に多いこと、模擬燃料棒の熱伝達率は既報の整理式とよく一致することが明らかとなった。また、燃料体カラム内の出力を傾斜させた試験結果をもとに燃料ブロック内温度分布の数値解析を行った。
蕪木 英雄; 滝塚 貴和
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(7), p.516 - 525, 1987/07
被引用回数:8 パーセンタイル:63.51(Nuclear Science & Technology)黒鉛ブロック炉心が構成されている高温ガス炉の熱流動設計では、炉心でのブロック間冷却材漏れ流れを制御することが重要である。炉心内の冷却材流量配分は1次元の流路網モデルを基礎にして行われている。漏れ流れの流路は一般に複雑であるため理論的に予測するのは困難である。本論文では、実寸大の黒鉛ブロックより構成されるカラムに1つのクロス流れギャップが開いた場合について、空気流動実験を行い漏れ流れの冷却材流路中の流れへの影響を調べた。流路網モデルによる数値解と実験結果を比較し両者が良く一致することを確かめた。又オリフィスのあるカラムでは、漏れ流れのカラム内圧力分布への影響が大きいことが明らかとなった。
小川 益郎; 秋野 詔夫; 椎名 保顕; 藤村 薫; 武田 哲明; 江森 恒一; 大内 光男; 河村 洋; 菱田 誠
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(1), p.75 - 83, 1987/01
被引用回数:1 パーセンタイル:19.35(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉(VHTR)の制御棒流路における冷却材流れの流量配分と総圧力損失に関する流動特性について、実験と解析を行った。実験では、常温のヘリウムガスを用いて、ガラス圧を0.42MPa以下、総質量流量を0.005kg/Sから0.05kg/Sの範囲で変えた。制御棒流路の圧力損失と流量を測定した。解析では、制御棒の内側、外側、間隙の各流路に対して、一次元管路網モデルを用いた数値計算を行った。解析結果は、制御棒流路の冷却材流れの流量配分及び総圧力損失に関する実験結果と良く一致した。
丸山 創; 高瀬 和之; 日野 竜太郎; 井沢 直樹; 菱田 誠; 田中 利幸; 下村 寛昭
JAERI-M 85-067, 29 Pages, 1985/06
多目的高温ガス実験炉の燃料体1カラムを模擬した多チャンネル試験体を用い、12本の模擬燃料棒の発熱量を等しくした均一出力分布試験を行った。本試験に使用した模擬燃料棒は、軸方向の熱流束分布が均一な中温試験用模擬燃料棒である。本試験により次のことが明らかになった。(1)模擬燃料体内の冷却材流量は、各チャンネルに均等に配分されている。また黒鉛ブロック内部の温度もほぼ均一である。(2)模擬燃料体の熱伝達率は次式で整理され、平滑環状流路のように明確に遷移域を示す傾向は見られない。Nu=0.0125RePr (3)レイノルズ数が2000以下の領域では、熱放射によって模擬燃料棒から黒鉛ブロックに伝えられる熱量は、伝熱量全体の約20%になる。
佐藤 貞夫; 宮本 喜晟
JAERI-M 8972, 71 Pages, 1980/08
本計算コードTRANTHAC-1は、ピン・イン・ブロック型燃料体を用いた多目的高温ガス実験炉の炉心内過渡時の熱流動挙動を、炉内の流量分布に注目して解析するものである。本コードの計算モデルは、多並列チャンネルであり、燃料体を積み重ねた燃料カラムごとに1つのチャンネルを考慮する。炉心内燃料カラムは流量調節領域ごとにまとめられ、それぞれの領域に流量調節用オリフィスが設けられる。チャンネルはすへて同一形状であるが、さらに各領域内にこれと異なる寸法のチャンネル1つが考慮できる。炉心内の熱はチャンネルを流れる下向き流れの冷却材によって除去される。過渡時には、炉心出力、炉心全流量、炉心入口温度と入口圧力を時間変化で与えて、炉心内の熱応答を求める。各チャンネルの熱伝導は半径方向と軸方向とが考慮され、温度分布とチャンネルを構成する各構造物ごとに求めるものである。本報告書は、TRANTHAC-1コードの計算モデルと使用法とについて述べたものである。このコードはFACOM230-75用FORTRAN-IVで書かれ、カード枚数約4000枚、記憶容量として約75K語を要している。